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外国為替は、その通貨の人気が高まれば上昇し、低くなれば下落しますが、通貨の人気に影響を与える要因にはどのようなものがあるのでしょう。主な要因は、次の通りです。

  1. 各国の金利政策
    各国の通貨当局(中央銀行/日本では日銀)の金利政策に変更があると為替レートに大きな影響を与えます。一般的に高金利通貨は人気が高く、低金利通貨は人気が低くなります。
  2. 経済指標
    米国の雇用統計など、各種経済指標の発表によって為替レートは変動します。世界経済に大きな影響力を持つ米国の景気動向には目を離せません。
  3. 有事(戦争など)
    ある地域で戦争や紛争、災害が起きると、その紛争にかかわっている国、周辺国の通貨は下落しやすくなります。かつては「有事のドル買い」と呼ばれ、有事(戦争・紛争など)が起こった場合、基軸通貨である米国ドルを買っておけば安心であるという経験則がありましたが、米国が攻撃を受けた2001年の同時多発テロ事件以来、「有事のドル売り」の現象も起きるようになっています。
  4. その他
    短期的な収益の最大化を狙うヘッジファンドなどが為替レートに大きな影響を及ぼすことがあります。

以下、チャートを使って具体的な事例をみてみましょう。

1997年~2007年 ドル/円 月足チャート

(1)アジア通貨危機 1997年7月
1997年7月、タイ・バーツ急落をきっかけに、インドネシアや韓国などのアジア諸国で連鎖的に通貨が暴落し、金融機関や企業破たんが相次ぐ経済混乱に陥りました。ヘッジファンドなど欧米の投機筋がアジア諸国から短期資金を一斉に引き揚げたことが原因とされています。

(2)LTCMショック 1998年9月
1998年9月、ピーク時には数十兆円もの資金を運用していたロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の経営が破たんしました。同ファンドは、アメリカ史上最高の利益を稼ぎ出したファンドでしたが、同ファンドの破たんは、アメリカ史上最大のヘッジファンドの破たんとなりました。このとき、ドル/円のレートは2日で20円も暴落しました。

(3)アメリカ同時多発テロ 2001年9月11日
2001年9月11日午前9時頃(日本時間同日午後 10時頃)、アメリカ国内線の飛行機4機が同時にハイジャックされ、そのうち3機がニューヨークの世界貿易センタービル、ワシントンのペンタゴンに突入するという、史上最悪の国際同時多発テロ事件が発生。このようなとき、通常は「有事のドル買い」と言われていますが、このときはアメリカが当事国ということもあって、「有事のドル売り」現象が起きました。

(4)キャリートレード開始 05年12月
2004年12月、アメリカがドルの政策金利を2.25%に引き上げたことで、ユーロ(2.0%)との金利差が逆転。その後、1年半という短期間に、ドルの金利は合計12回もの引き上げられ、06年6月には 5.25%にも達しました。一方、円の金利は06年6月まで0.1%という低金利のままであったため、円キャリートレード(※)が盛んに行われました。

※円キャリートレード:金利の安い円を借りて金利の高い通貨に投資すること。金利差分を「スワップ金利」としてもらえる。

2007年3月6日~3月20日 ドル/円  60分足チャート

(5)FRB前議長グリーンスパン発言 3月8日04:13(ロイター打電、日本時間)
アメリカの金融市場に依然として多大な影響力を持つFRB前議長のグリーンスパン氏が、3月8日明け方(日本時間)、円キャリー取引について、「どこかの時点で反転せざるを得ない」と発言。同発言が報道された直後から、市場に同取引が縮小するとの見方が広がり、ドル安(円高)が進行しました。

(6)アメリカ雇用統計発表 3月9日22:30 発表(日本時間)
2007年2月下旬ごろから、アメリカ経済が後退局面に入ったとの見方が広がり急速に冷え込んでいた市場で、2月のアメリカ雇用統計が発表されました。結果は4.5%と、事前予想(4.6%)より失業率が低下していたため、市場に安心感が広がり、一時ドルが急伸しました。

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